【林修の今でしょ!講座】焦げ付かないフライパンの使い方!シャキシャキ野菜炒めはこう作れ

【林修の今でしょ!講座】焦げ付かないフライパンの使い方!シャキシャキ野菜炒めはこう作れ レシピ

2019年6月25日(火)放送の『林修の今でしょ!講座』。

「一生役立つ『フライパン学』焦げ付きを防ぎ料理を格段においしく作る方法」というテーマで放送されました。

焦げ付きについはずのフッ素樹脂加工のフライパン。

しかし、使っているうちに焦げつくようになってしまって困っている方、多いですよね。

実はそれ、普段のフライパンの使い方が間違っていたんです。

さらに、お店のように上手くできないシャキシャキの野菜炒め。

フライパンの仕組みを知れば、シャキシャキのお店の味に大変身!

皆さんがよく使っている『フッ素樹脂加工』のフライパンについて学んでいきます。

教えてくれるのは、科学的な側面からおいしい料理を作る方法を研究しているフランス料理シェフ・研究家の水島弘史先生。

放送内容をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。

フッ素樹脂加工のフライパンが焦げ付く3つの原因

①調理前の空焚き

焦げ付きの原因①…調理前の空焚き

フライパンを温めてから食材を入れる、料理の手順として多くの方がよくやっていますよね。

実はフッ素樹脂加工のフライパンは、空焚きが焦げ付きの原因になるんです。

では、なぜフッ素樹脂加工のフライパンは空焚きをしてはいけないんでしょうか?

【水島先生の解説】
「実はフッ素樹脂はプラスチックの一種なんです。これがフライパンに貼り付けられている状態になってます」
「このフッ素樹脂には耐熱温度があります。それがだいたい260℃くらい。プラスチックなので空焚きで強い熱が加わるとどうしても溶けてしまいます。膜が溶けてしまうと下の金属にこびり付いていく」
揚げ物の油は180℃~200℃ですので、1~2回でフッ素樹脂が剥がれたりすることはありません」

番組の空焚きの実験では、フッ素樹脂加工のフライパンを強火で加熱するとわずか60秒で265℃まで温度が上昇していました。

【水島先生の解説】
「樹脂加工のフライパンを買ったら『空焚きしないでください』と、実は書いてあるはずなんです。それはこういう理由があるからなんです」
「IHでも同じです。温度が上がってしまえば起きることは同じですので、それはガス火であろうがIHであろうが同じです」

②金属のヘラを使う

焦げ付きの原因②…金属のヘラを使う
【水島先生の解説】
「先ほどは『熱で溶ける』だったんですが、今度は物理的に剥げるということで、金属のヘラを使ってしまいますとどうしても傷が付く」
「傷が付いてしまいますと下の金属が出てしまいます。そこにくっついてしまうというのが原因になります」

③食材を真ん中に置く

焦げ付きの原因③…食材を真ん中に置く
【水島先生の解説】
「隙間がいっぱい空いている、つまり空焚き状態ということ」
『樹脂加工のフライパンってくっつかないから油をそんなに入れなくていいんです』とか言って、そのまま焼いちゃう方っていらっしゃるんです。ですが、油を底一面にひきますと温度の上りは空焚きよりも遅くなります。油をきちんとひくことはそれなりの意味があるんです」
「油が気になるという方がいらっしゃいますけれども、食材の中に油がしみ込んでいくというのはそうそう起きません。付着する油は多少ありますけれども、油の中でソースを作るとかしなければいいだけなんです。それは別に捨てればいいだけですから」

野菜炒めをシャキシャキに作るには?

お店で食べるとシャキシャキで美味しい野菜炒め。

でもお家で作ると…水っぽくなったり意外に難しいですよね。

店と家では真逆、シャキシャキの野菜炒めを作るにはフッ素樹脂加工のフライパンを使って弱火でじっくり作るべし!

中華料理店の野菜炒めがシャキシャキの理由

そもそも中華料理店の野菜炒めはなぜシャキシャキなんでしょうか?

家では火力が弱いから水っぽくなる?

実はこれ、違うんです。

シャキシャキにならない理由は、高温で長時間調理しているからだったんです。

【水島先生の解説】
「植物の場合には細胞壁にペクチンという成分があります。この成分が高温(約80℃)だったりとか急速に温度が上がると溶けて流れてしまうんです。要は接着剤が流れてしまって崩れていって柔らかくなります」
「逆に温度がゆっくり上がると、自分を守ろうとする遺伝子からの情報が出ます。接着剤がより強くなって野菜炒めは逆に壊れにくい状態ができます」
【中華料理店の野菜炒めがシャキシャキの理由】
①家庭用とは比べものにならない火力
②中華鍋の底&周りから高速で熱を伝える(輻射熱)

野菜の温度が80℃になってペクチンが溶けてくる前にプロは完成させてしまうからなんだそう。

一方、家庭の火力で鉄製のフライパンを使うと野菜に火が通るのが遅いために80℃の時間が長く、結果としてペクチンが溶けだしてしまうんです。

自宅でシャキシャキ野菜炒めの作り方

水島先生が家庭でできるシャキシャキ野菜炒めの作り方を教えてくれました。

【シャキシャキ野菜炒めの作り方】

①フライパンを火にかける前に野菜をのせる

②火にかける前に油を入れて野菜とからめる

③弱火で炒める

④あまり野菜を動かさない(ときどきお箸で野菜をひっくり返す程度)

⑤弱火で炒めること7分、塩・中華味の素などで味付け

⑥約9分後、強火にする

⑦香り付けの醤油やゴマ油を最後に入れる(フライパンの真ん中に)

⑧味を調えるためのコショウをかけてざっくり混ぜたら完成

調理時間約10分で出来上がりです♪

水島先生によると、強火でやるよりも弱火でやるメリットとして

『野菜の栄養&旨味は、中華鍋(強火)<フッ素樹脂加工(弱火)』とのことでした。

プロが教えるフライパン選び

街の量販店に行くとズラリと並ぶフライパン。

中でも最も種類が多いのがフッ素樹脂加工のフライパン。

大きいものや小さいもの、深いものや浅いもの。

いろいろあって何を買えばいいのか悩む方も多いのでは?

そこで、プロが家で使うならどんなフライパンを買うのかを聞いてみました。

選んでもらうのは、東急ハンズなどの小売店やインターネット販売でも買える1000~5000円台のフッ素樹脂加工のもの。

『オリビア ウォックパン』

和食とイタリアンのシェフが同じものをチョイス。

選んだポイントは…深さ

メーカー:ビタクラフト
『オリビア ウォックパン』
内径:26cm 深さ:7cm

このフライパンを選んだ理由は?

【和:『日本橋 ゆかり』三代目店主の野永喜三氏】
「角度が違うでしょ、他と比べると。振ったときに食材が返るんですよね。そういうときにはこういう深い方が良い」
【伊:『ラ・ベットラ・ダ・オチアイ』の成田直己総料理長】
「炒め物にするにはやっぱりこっちの方が回しやすい」

『スーパーストーンバリア フライパン』

そしてフレンチと中華のプロも同じものを選択。

選んだポイントは…重さ

メーカー:協和工業
『スーパーストーンバリア フライパン』
内径:26cm 重さ:880g

このフライパンを選んだ理由は?

【洋:『グリル 満点星』の窪田好直総料理長】
「やっぱり重みがある。変形しにくいし」
【中:『Wakiya一笑美茶樓』オーナーシェフの脇屋友詞氏】
「あんまり軽すぎるのは、使っていくと耐久性があまりないんでね」
和食とイタリアンのシェフは調理のしやすいフライパン、中華とフレンチのシェフは耐久性のあるフライパンを選びました。

おわりに

お家でシャキシャキ野菜炒め、チャレンジしてみよう♪

ここまで読んでいただきありがとうございました。


タイトルとURLをコピーしました